mail translate UFC道路橋床版研究会

UFC道路橋床版研究会設立趣意書

近年、既設橋梁の老朽化や大型車交通量の増加による劣化や損傷に対し、点検の確実な実施や修繕等の対策が始まっています。床版においても、鋼床版を用いた既設橋においてはさまざまな要因による疲労き裂が顕在化しており、新設橋梁においては鋼床版の構造改良によってリスクの低減がはかられていますが、舗装の損傷など付随した懸念も残されています。また、鉄筋コンクリート床版においても、古い基準で設計された床版において、大型車から繰り返し受ける負荷により、ひび割れや土砂化等の損傷が発生しています。この様な既設床版における損傷の顕在化を背景として、新設橋では耐久性の高い床版の採用、既設橋ではメンテナンスの強化、床版取替え等の大規模な更新や修繕工事の必要性が高まっています。
 

この様な状況を踏まえ、新設橋や既設橋に適用可能な超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を用いたプレキャスト製の道路橋床版を開発しました。UFC床版は、鋼床版や古い基準で設計された薄い床版と同等に軽量で、従来の床版よりも疲労耐久性が高い床版です。UFC床版の疲労耐久性などの性能は、輪荷重走行試験等の実験や解析によって確認しており、その内容は、平成27年7月に第三者機関である公益社団法人土木学会から技術評価を得ています。
 

都市高速道路や一般国道、県道等における全国の橋梁で、新設橋や老朽化が問題となっている既設橋での床版取替えに、軽量かつ耐久性の高いUFC床版の適用が見込まれ、この床版の普及が期待されているところです。
 

そこで、UFCを用いた道路橋床版の設計、製作、施工及び維持管理に関する研究会会員の技術力向上、ならびに、UFC床版の普及を通じた社会インフラの長寿命化による社会貢献を目的として「UFC道路橋床版研究会」の設立を発起する次第です。
 

平成29年5月30日
UFC道路橋床版研究会
設立発起人一同

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